篠﨑茶代
chayoshinozaki
篠崎茶代
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とけあう瞬間と出会う
2014年 武蔵野美術大学卒業制作展
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とけあう瞬間と出会う
制作プロセス
石にしばらく触れる。
その石はしっとりとした深い黒に変わってゆく。
きめ細かく、ほのかにつやのある人間の肌に近づいているように思える。
愛でていくことで、石はそれに応えて変化する。古びたものは経験してきた周囲の変化を受けいれ、反発し、私たちと同じように生きているような、生命のあたたかさを持っている。
私はすべてととけあう瞬間に出会いたい。移ろうその一瞬を愛していきたい。
そして、すべての人にとってとけあうような場をつくりたい。
呼吸をするようにつくり、壊す。それを繰り返していくと、人とまわりの環境とあつめてきたものたちとがとけあっているように感じる。
周囲や内部を整えてみたり、光の心地よく感じる時間を知ったり、
小屋があることで気がつくような細かいしつらえに気を配るようになる。
掃き清めた場に葉が舞い落ちることで、生命の揺らぎが生まれる。
壊さざるを得ない環境の変化ですら受け入れてみる事で、それまで自分の中では生まれなかったものに出会う事ができる。
私が手を加えなくても小屋は日々刻々と変化してゆく。
雨が降れば黒ずんでいったり、重みを含んでかたちが崩れてきたりする。晴れた日の昼には食事をする場所に、静かな昼下がりには物思いにふける場所、夜には猫の寝床にもなる。
この場所で経験した行為のすべてが染み付いていくことで、空間自体と訪れた人とが対話できるようになってゆく。
小屋との一瞬を共にした人にとってそのものが居る状態が普通でなくなってしまった時、つまり終わりが見えてしまった時、人は喜びや悲しみといった感情が膨らみ、際立つのではないだろうか。
幼少期に遊園地に行った帰路や、友人と楽しい時間を共に過ごした後のような感覚。
もしかしたら、自分であつめている古びたものたちはこういった感覚を呼び起こさせる力を持っているのかもしれない。
とけあう瞬間と出会う
2014年 武蔵野美術大学卒業制作展
インスタレーション